こんにちは、講師のサキです。

 

今回は、ホルモンって何者?という大元となる疑問について解説していきます。

 

ホルモンの作られ方(化学構造)を理解すると、ホルモンの種類がわかり、ホルモンの受容体との関連も分かるので、前提知識として覚えておくことをおすすめします。

 

では、解説していきます。

 

ホルモンの元となるもの 〜3種類を理解する〜

 

ホルモンの種類は、化学構造に分類すると以下の3種類に分けられます。

 

①ペプチドホルモン

②ステロイドホルモン

③アミン・アミノ酸誘導体ホルモン

 

①ペプチドホルモン

 

アミノ酸がペプチド結合した、ポリペプチドから構成されます。

 

ペプチドホルモンの合成は、アミノ酸がペプチド結合するので、タンパク質の合成方法と同じになります。

 

また、アミノ酸が主体なので性質は水溶性です。

 

視床下部ホルモンや下垂体ホルモンなど、多数のホルモンが分類されます。

 

性質が水溶性なので、細胞膜を通過できません。

 

そのため、ホルモンの受容体は細胞膜上に存在します。

 

 

受容体に関する詳しい記事はこちらを参照ください。

 

②ステロイドホルモン

 

コレステロールから合成され、ステロイド骨格を持ちます。

 

(※コレステロールは酢酸から合成されるか、血中のリポ蛋白から供給され、それが酸化反応、水酸化反応し、ステロイドに変換されます。)

 

コレステロールが主体なので、脂溶性です。

 

副腎皮質ホルモンや性ホルモンが分類されます。

 

コレステロールは脂溶性なので、細胞膜を通過できます。

 

そのため、ホルモンの受容体は細胞質内にあります。

 

 

③アミン・アミノ酸ホルモン

 

①と同様、少数のアミノ酸で構成されています。

 

アミン型は、カテコールアミン(アドレナリンなど)が分類されます。

 

アミン型のホルモンは水溶性なので、細胞膜上に受容体があります。

 

要注意:アミノ酸型ホルモン

 

アミノ酸型ホルモンは甲状腺ホルモンだけが該当します。

 

アミノ酸で構成されているため、本来は水溶性のはずですが、甲状腺ホルモンはベンゼン環を2個もつため脂溶性となります。

 

アミノ酸型ホルモン=甲状腺ホルモン=脂溶性ホルモンと例外として覚えておいてください。

 

そのため、ホルモン受容体は細胞質内(核内)にあります。

 

まとめ

 

ホルモンの原料は、アミノ酸コレステロールである。

 

アミノ酸から構成されるホルモンは水溶性である。

 

例)視床下部ホルモン、下垂体ホルモンなど多くのホルモンが該当する

 

コレステロールから構成されるホルモンは脂溶性である。

 

・副腎皮質ホルモン(コルチゾール、アルドステロン)

・性ホルモン(アンドロゲン、エストロゲン、プロゲステロン)

 

アミノ酸型ホルモンである甲状腺ホルモンは例外として脂溶性である。

 

・甲状腺ホルモン(T3:トリヨードサイロニン、T4:サイロキシン)

 

ホルモンは、アミノ酸かコレステロールから作られていることを覚えておきましょう。

 

作られる場所は内分泌臓器(甲状腺や膵臓、副腎など)です。

 

 

 

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